産地 イタリア　トスカーナ TOSCANA

生産者 アジェンダ・アグリコーラ・イル・タリアート AZIENDA AGRICOLA IL TAGLIATO

ワイン名 バルツェ・ディストリーチェ Balze d'Istrice バルツェ・ディストリーチェ Balze d'Istrice

年号  価格  2000  9,450円 年号  価格  2001  9,450円

トスカーナで一番標高が高い位置にあるカンティーナで､4WDのトラックしか入れないような山の奥に位置している｡夏は夜の８時位まで日が当たり､風も海から丘に沿って流れてくる､「ワインを作るに当たって最高な条件だ」と当主は語ってくれた｡地質も砂質ー粘土質､保湿力があって水捌けが良いのが特徴なので､ワインにエレガントさが出てくる｡オーナーのレオナルド氏は当時３７才で､フィレンツエで地質学の先生をしていたが､ワインにに魅せられて､フィレンツエの生活を全て捨てて､この地に土地を購入｡そんな彼の夢は「ワインの総年間生産本数を１２,０００本以上にせず､クオリティーだけを追い求め､毎年家族や友人と葡萄の収穫をする」とのこと｡日本文学が好きで､特に好きな作家が川端康成というとてもロマンチストで､彼のワインの優しく柔らかな舌触りに反映しているようである｡　又､有機栽培を実施しているので､葡萄畑だけでなく周りの森林とも共存して環境作りをしている｡彼等の隣の山には「Il Carbanaione」で有名なポッジョ･スカレッテが位置していて､オーナー兼エノロゴであるヴィットリオ･フィオーレ氏と仲が良く醸造を見てもらっていました｡ 大変残念な事に、レオナルド氏は若くして病気の為、帰らぬ人となった。ヴェローナで行われる『ヴィニータリー』で、ブースも出さずに著名な生産者のブースでリュックから取り出したワイン、グラッパをティスティングさせてくれたのは、彼の人柄からであろうし、良い思い出だ。彼のファーストリリース2000年は例のレストランが全量買い付けたとの事でしたが、蔵を訪ねた際、貴重な2000年と2001年を譲って頂いた。畑も人手に渡ってしまった今となっては、幻のワインと言えよう。そんな貴重なワインを通じて彼の生きた証を知って欲しいと思います。

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